旧NISAからの移行は必要?新NISAへのロールオーバーを解説

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皆さん、こんにちは!これまで旧NISAで投資をされてきた皆さんの中には、「新NISAが始まったけど、今のNISA口座はどうなるの?」「ロールオーバーってよく聞くけど、結局どうすればいいの?」と、少し戸惑っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。大切に育ててきた資産のことですから、新しい制度への移行は気になりますよね。この記事では、旧NISAからの移行に関する皆さんの疑問をスッキリ解消し、新NISAへのロールオーバーの必要性やその仕組みについて、一緒に考えていきたいと思います。

旧NISAでコツコツと資産形成を続けてきた皆さんにとって、新しい新NISAのスタートは、期待と同時に「どうすればいいんだろう?」という疑問も湧いてくるかもしれませんね。特に、「ロールオーバー」という言葉、なんとなく聞いたことはあるけれど、具体的にどういう手続きが必要なのか、しないとどうなるのか、といった不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。

もしこの「旧NISAから新NISAへの移行」について詳しく知らずにいると、せっかくの非課税メリットを最大限に活かせなかったり、場合によっては税金がかかってしまう可能性も出てきてしまいます。皆さんの大切な資産を非課税で守り、さらに大きく育てていくためにも、この機会にしっかりと知識を整理していきましょう。

それでは、皆さんが抱えているであろう疑問を解消し、旧NISAからの移行やロールオーバーについて、具体的な解決策を段階を追って見ていきましょう。

旧NISAと新NISAは「別物」?

まず、最初に押さえておきたいのは、旧NISA(一般NISA・つみたてNISA)と新NISAは、全く別の制度として扱われるということです。「え、そうなの?」と驚かれた方もいるかもしれませんね。私も最初はそう思いました。

つまり、旧NISAで投資した商品は、新NISAの非課税投資枠(1,800万円)とは別に、それぞれの非課税期間が終了するまで、そのまま運用を続けられます。無理に売却したり、新NISAに移し替えたりする必要は基本的にありません

この点は非常に重要です。慌てて売却して、せっかくの非課税期間を短くしてしまう、なんてことのないように注意したいですね。

旧NISAの「出口戦略」を考える

旧NISAで投資した商品は、それぞれの非課税期間(一般NISAは5年、つみたてNISAは20年)が終了すると、どうなるのでしょうか?大きく分けて、3つの選択肢があります。

  1. 課税口座(特定口座や一般口座)へ移管する
  • 非課税期間が終了すると、自動的に皆さんの課税口座(特定口座や一般口座)に移管されます。
  • 移管後は、その時点の時価が取得価格とみなされ、それ以降に発生した利益には税金がかかるようになります。
  • 「特に何もしない」という選択肢でも、自動的にこの形になります。
  1. 売却する
  • 非課税期間中に利益が出ているのであれば、期間内に売却して非課税の恩恵を確定させるのも一つの手です。
  • 売却して得た資金は、現金として手元に置くこともできますし、もちろん新NISAの枠を使って改めて投資することも可能です。
  1. (一般NISAのみ)ロールオーバーする
  • 旧NISAの一般NISAで投資した商品に限り、非課税期間(5年)が終了した後、翌年の非課税投資枠(最大120万円)を使って、さらに5年間非課税で運用を継続できる制度が「ロールオーバー」です。
  • ただし、このロールオーバーは旧NISAの一般NISA固有の制度であり、新NISAの枠に直接ロールオーバーできるわけではありません。あくまで旧NISAの枠の中で、延長するイメージです。また、つみたてNISAにはロールオーバーの仕組みはありませんでした。

このロールオーバーの仕組みは、新NISAが登場した今、基本的には利用する必要がなくなったと考えて良いでしょう。なぜなら、新NISAは非課税期間が無期限化された上に、非課税保有限度額1,800万円が「枠の再利用」も可能になったからです。旧NISAの一般NISAでロールオーバーをするよりも、新NISAの非課税枠を有効活用する方が、柔軟性も高く、メリットが大きい場合がほとんどです。

新NISAを「賢く」スタートする

旧NISAからの移行で一番大切なのは、「旧NISAは旧NISA、新NISAは新NISA」と割り切って考えることだと思います。旧NISAで保有している商品はそのまま非課税期間満了まで運用し、新NISAでは新たに1,800万円の非課税枠をゼロから使い始める、という認識で問題ありません。

皆さんの次のステップとしては、新NISAの口座開設を済ませ、つみたて投資枠や成長投資枠を使い、ご自身のペースで新たな資産形成をスタートさせることです。私もそうでしたが、新しい制度に慣れるまでは、少額からでもいいので、まずは始めてみることが大切です。

私自身も旧NISA口座でいくつか投資信託を保有していました。新NISAが始まったと聞いた時、正直「これも新NISAに移さないといけないのかな?」と一瞬焦りました。でも、詳しく調べてみると、旧NISAの非課税期間が終わるまではそのまま運用できることが分かり、ホッと胸をなでおろしたのを覚えています。

私の旧NISA口座にあった投資信託は、ちょうど利益が出ていた時期だったので、非課税期間が終了するタイミングで全て売却し、その資金は新NISAの成長投資枠で新たに投資することにしました。こうすることで、旧NISAで得た利益を非課税で確定させつつ、新NISAの新しい非課税枠を有効活用できたので、結果的に良かったなと思っています。

もし、旧NISAで保有している商品が含み損を抱えている場合は、無理に売却する必要はありません。非課税期間が終了して課税口座に移管されても、含み損の状態で売却すれば税金はかかりませんし、その後に値上がりして利益が出た場合でも、その利益に対して税金がかかるだけです。焦らず、ご自身の資産状況や市場の動向を見ながら、一番良い選択をしてくださいね。

新NISAは旧NISAとは全く異なる制度として設計されており、旧NISAからの商品の自動的な移行やロールオーバーの仕組みは存在しないことが明確にされています。旧NISA口座で保有している商品は、それぞれの非課税期間満了まで非課税で運用できる「据え置き」の形が基本となります。

ある金融ジャーナリストの方も、「新NISAの最大のメリットは、非課税期間の無期限化と非課税保有限度額の枠再利用にある。旧NISAのロールオーバーは、新NISAの登場により、その必要性が大きく低下したと言えるだろう。これからは、新NISAの枠を最大限に活用することに注力すべきだ」と指摘しています。

事実、多くの証券会社も、旧NISAからの自動的な移行ではなく、新NISAの口座開設と、そこでの新たな投資を推奨しています。新NISAは、旧NISAと比較して非課税メリットが格段に大きくなっていますから、既存のNISA利用者はもちろん、これから投資を始める方にとっても、資産形成の強力なツールとなることは間違いありません。

いかがでしたでしょうか?旧NISAからの移行やロールオーバーについて、皆さんの疑問がスッキリしたでしょうか。旧NISAの商品はそのまま運用し、新NISAは新たな非課税枠として活用していく、これが基本的な考え方です。

無理に売却したり、焦って手続きをしたりする必要はありません。ご自身の資産状況やライフプランに合わせて、賢く新NISAを活用し、皆さんの資産形成を力強く進めていきましょう。今日から皆さんの資産形成が、より確かなものになるよう、私も応援していますよ!