分散投資の基本原則 ~リスクを抑えるための銘柄選び~

TokoToko

皆さん、投資を始めようとすると、「分散投資が大切だ」ってよく聞きますよね。でも、「分散って具体的にどうすればいいの?」「たくさん銘柄を買えばいいってこと?」私も最初は漠然としたイメージしかなくて、正直戸惑いました。「どの銘柄を選べばいいのか分からない…」「損するのが怖いから、一つに絞りたい…」そんな気持ち、本当に良く分かります。

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この記事は、まさに「投資に興味はあるけれど、リスクを抑えながら銘柄を選びたいと考えている、私と同じような初心者の方」のために書きました。分散投資の基本原則と、リスクを抑えるための具体的な銘柄選びのコツを、私と一緒にゼロから学び、漠然とした不安を解消することが目的です。皆さんが新NISAの非課税メリットを最大限に活かし、安心して資産形成に取り組めるよう、一緒に考えていきましょう!

分散投資の考え方を最もよく表す言葉が、「卵は一つのカゴに盛るな」という投資の金言です。これ、どういう意味かご存知でしょうか?

リスクを「分ける」という考え方

もし、あなたが持っている卵を全部一つのカゴに入れて運んでいて、うっかりそのカゴを落としてしまったら、どうなりますか?全ての卵が割れてしまいますよね。でも、いくつかのカゴに分けて入れていれば、たとえ一つカゴを落としてしまっても、全ての卵が割れることはありません。

これが、投資における「分散」の基本的な考え方です。つまり、資産をいくつかの種類や地域に「分けて」投資することで、特定のリスクが顕在化しても、資産全体への影響を抑えることができるんです。私もこの言葉を聞いてから、「なるほど、リスクを一つに集中させちゃいけないんだな」と腑に落ちました。

なぜ一つの銘柄に集中すると危険なの?

もし、あなたが大金を一つの会社の株だけに集中して投資したとしましょう。その会社が絶好調で、株価がどんどん上がればいいですが、もしその会社の業績が悪化したり、不祥事が起こったり、最悪の場合倒産してしまったりしたらどうでしょう?あなたの資産は大きく減ってしまうか、最悪の場合ゼロになってしまうかもしれません。

これが、集中投資の最大の危険性です。私も「一点集中で大きく儲けたい!」という気持ちに駆られたことがありますが、その裏にある大きなリスクを考えると、やはり怖くて踏み出せませんでした。

では、具体的にどのように資産を分散すれば良いのでしょうか?分散投資には、主に3つの視点があります。

1. 資産の種類を分散する(資産分散)

まず一つ目は、「資産の種類を分散すること」です。例えば、株だけではなく、債券や不動産、あるいは現金などもポートフォリオに組み入れることです。

  • 株式:企業の成長や経済の拡大によって、高いリターンが期待できますが、価格変動リスクも大きいです。
  • 債券:国や企業にお金を貸すようなイメージです。株式に比べて価格変動リスクが小さく、安定したリターンが期待できます。
  • 不動産:物価上昇(インフレ)に強い傾向がありますが、流動性が低く、まとまった資金が必要です。

これらの異なる特性を持つ資産を組み合わせることで、もし株式市場が下がっても、債券が安定したり、不動産が上がったりすることで、資産全体の値動きを穏やかにすることができます。私も、株式型の投資信託だけでなく、債券型の投資信託も少しずつ組み入れるようにしています。

2. 地域・国を分散する(地域分散)

二つ目は、「投資する地域や国を分散すること」です。日本国内の企業だけでなく、アメリカやヨーロッパ、アジアなどの様々な国の企業に投資することです。

例えば、日本経済が停滞していても、アメリカ経済が好調であれば、アメリカに投資している資産は増える可能性があります。逆に、海外経済が不安定になった時でも、日本国内の資産が安定していれば、全体への影響を抑えられます。私も、最初は日本株だけに興味がありましたが、今では全世界に投資するタイプの投資信託を中心に運用しています。これなら、手間をかけずに世界中に分散投資できますから、私たち会社員にはぴったりですよね。

3. 時間を分散する(時間分散)

そして三つ目は、「投資する時間を分散すること」です。これは、一度にまとまったお金を投資するのではなく、毎月決まった日に、決まった金額をコツコツと投資していく「積立投資」のことです。

これにより、価格が高い時には少なく買い、価格が安い時には多く買うことになるので、購入価格を平均化し、高値掴みのリスクを軽減することができます(これをドルコスト平均法と言います)。私も、積立投資を始めてから、株価の上下動に一喜一憂することが減りました。毎月自動的に買付されるので、感情に左右されずに淡々と投資を続けられますし、これが長期的な資産形成には本当に大切だと実感しています。

では、実際に私がどのように分散投資を行っているのか、具体的な例を交えながらお話ししますね。

私が選んだ「全世界株式インデックスファンド」

私がメインで投資しているのは、「全世界株式インデックスファンド」という投資信託です。これは、一本買うだけで、世界中の何千社もの企業に分散投資してくれる優れものです。まさに、先ほどお話しした「資産の種類(株式)」「地域・国(全世界)」の分散を、これ一つでカバーできるんです。

インデックスファンドは、特定の指数(例えば、世界の株価を示す指数)に連動するように運用されるので、個別企業を分析する手間もかかりません。私たち会社員のように、投資にあまり時間をかけられない人にとっては、非常に効率的な選択肢だと感じています。

新NISAでの分散投資の活用

私は、新NISAの「つみたて投資枠」で、この全世界株式インデックスファンドを毎月積み立てています。これにより、「時間分散」も自動的に実践できていますし、非課税枠を最大限に活用することで、効率的に資産を増やしています。

もし、皆さんが「いきなり全世界は不安だな」と感じるなら、まずは日本国内の株式に幅広く投資するインデックスファンドや、米国株式に投資するインデックスファンドから始めてみるのも良いでしょう。大切なのは、自分に合った「分散」を見つけて、焦らずに続けることですよ。

分散投資がリスク軽減に有効であることは、様々なデータや研究で裏付けられています。

全国銀行協会の情報によると、1つの金融商品に多くの資金を投入すると、その商品が大きく値を下げたとき、同じく自分の資産も大きく値下がりします。しかし、複数の投資先に資金を分けることで、資産全体でリスクを軽減できるとされています。特に、株式と債券のように一般的に異なる値動きをする資産を組み合わせる「資産の分散」は、価格変動リスクをカバーするのに役立つと解説されていますね。

また、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の事例でも、「アイスクリームとおでんの具」というユニークな例えで分散投資の意義が説明されています。夏に強いアイスクリーム会社と冬に強いおでんの会社のように、逆の動きをする資産を組み合わせることで、リターンが安定しやすくなるというわけです。GPIF自身も、国内外の15,000銘柄以上の債券と、5,000銘柄以上の株式に分散投資することで、長期的に見て効率的で安定した運用を目指しているとのこと。これは、私たちの資産運用にも大いに参考になる考え方ですよね。

金融庁の資料でも、長期・積立・分散投資の効果について、1989年以降のデータでは保有期間20年で元本割れとなったケースがないという実績が示されています。また、日興アセットマネジメントの解説では、分散投資によって「途中のブレ方」としてのリスクが減り、より安定した運用成果を目指せるとされています。

これらのデータは、私たち個人が分散投資を実践することの重要性を強く示唆しています。

いかがでしたでしょうか?「分散投資」とは、単にたくさんの銘柄を買うことではなく、「資産の種類」「地域・国」「時間」という3つの視点でリスクを分けることが大切だとご理解いただけたでしょうか。

「卵は一つのカゴに盛るな」という金言の通り、特定のものに集中せず、幅広く分散して投資することで、初心者の方でも安心して資産形成に取り組めます。もちろん、投資に「絶対」はありませんが、この分散投資の原則を守ることで、リスクを抑えながら着実に資産を増やしていくことが期待できます。今日から皆さんの資産形成が、より確かなものになるよう、私も応援していますよ!ぜひ、この機会に分散投資の第一歩を踏み出してみませんか?